子どもと一緒に成長した塾講師アルバイト

大学生のとき、塾でアルバイトをしました。
未就園児から高校生まで幅広く生徒のいる教室で、基本的に生徒たちはプリント学習を行っていますが、不明な点があれば講師が説明をするスタイルでした。

それまで人に何かを教える経験がほとんどなかった私にとって、各個人それぞれの理解度の違いに驚かされました。
とある子はAという説明の仕方ですぐに分かってもらえたけれど、別の子は同様の説明ではピンとこないようなのでBという説明方法を試す…といった具合に、
子どもごとに訴求する形が違うため、同じことを多角面から考える勉強になったように思います。

また、教える側になってはじめて気づいたことは、「答えがハッキリしている算数・数学の方が教えやすい」ということです。
どちらかというと文系科目が得意だったのですが、いざ人に教えようと思うと、随分難儀しました。
というのも、自分自身で問題を解く際に使ってきたひらめきや、雰囲気で読み解いていた感覚は、
自分の中でのみ理解ができていることであり、人に説明のしようにも言い表すことができなかったのです。

その点、算数・数学は明確な着地点が1つだけに決まっているので、そこに降り立つための道筋を教えるのは案外とやりやすいものでした。
在籍中は主に数学と英語を担当科目して教えていましたが、文理両方の教科を色々な角度で考え、
子どもの思考に近い目線で説明する経験は、いまなお私の普段の思考で生かされています。